これまでにワクチンを接種して、強いアレルギー反応(特にアナフィラキシー反応)を呈した場合には、同じワクチンの接種を避けるべきです。ワクチンの含有物への反応が強いものと思われます。
該当疾病に係る予防接種の接種液の成分によって、アナフィラキシーを呈したことが明らかな者は接種不適当者です。
沈降精製百日ぜき・ジフテリア・破傷風混合ワクチン(DPT)、沈降ジフテリア破傷風混合トキソイド(DT)、ポリオワクチン、日本脳炎ワクチン等、繰り返し接種を予定している予防接種は、アナフィラキシーを呈した場合には、同じワクチンの接種はできません。また、卵、カナマイシン、エリスロマイシン、ゼラチン当でアナフィラキシーショックを起こした既往歴のある者は、これを含有するワクチンの接種は避けるべきです。
接種しようとする接種液の成分に対して、アレルギーを呈する恐れのある者は、接種要注意者です。アトピー性皮膚炎、喘息があるだけの場合は、通常接種は可能ですが、アレルギー症状の程度に配慮した上で、皮内反応を実施し可否の判断を行ってから慎重に接種するという方法もあります。インフルエンザワクチン、黄熱ワクチンには微量の卵蛋白が含まれているため、重度の卵白アレルギー児(RASTスコア5~6、卵でアナフィラキシー)では、事前の接種ワクチンによる皮膚テストが推奨されています。
つまり、すべてのアレルギーが一律に接種不可というわけではありません。