海外渡航・旅行前の準備

海外渡航・旅行時には、長時間の飛行や時差、気温・天候の違いにより、心身共にストレスがかかります。そのため時として思いもかけない健康上のトラブルをおこすこともあります。できるだけ旅行先での健康上のトラブルは避けたいものです。まずは旅行前に備えられることに万全を期しましょう。

出発前から体調が悪いと抵抗力や集中力が落ち、病気やけがをしやすくなります。出発前から体調を整えることは病気の予防にも大切なことです。中・高齢者の旅行者が旅行中に倒れる病気の多くは心筋梗塞と脳卒中です。ハードスケジュールは避け、普段と同じ運動量のスケジュールに調整や、事前に体力作りをしておくとよいです。

海外渡航・旅行先が決まり次第、その国の治安や衛生状況、入国に必要とされる予防接種ワクチンや証明書等の有無を確認しましょう。

予防接種と英文予防接種証明書

予防接種には2つの側面があります。
一つは日本にはない感染症に海外で感染することから自分を守るためのものです。行き先、滞在期間、目的によりお勧めされる予防接種ワクチンは異なりますので、事前の確認が必要です。もう一つは入国時などに予防接種を要求する国(地域)があるので、旅行のために絶対必要なものです。

予防接種ワクチンを接種する

外国では日本に存在しない病気が流行していたり日本にいる時より感染する危険が大きい場合があります。このような病気を予防するために、予防接種を行うことができます。このようなワクチンは、渡航先や渡航期間、渡航先での活動内容によって異なりますので、お気軽にご相談ください。

ワクチン接種を要求される場合

黄熱病ワクチン

黄熱ワクチンは、主にアフリカの熱帯地域や南アメリカの熱帯地域へ入国の際に接種証明書(イエローカード)を提示しないと入国できません。また、これらの流行国からインドや東南アジアの国へ入国するときにも要求されますので、帰国時の乗り換えの時に必要になる場合もあります。
日本では検疫所・検疫衛生協会または一部の国立病院のみで取り扱っております。

髄膜炎菌髄膜炎ワクチン

髄膜炎菌髄膜炎ワクチンは、イスラム教のメッカ巡礼時期にサウジアラビアへ入国する際には髄膜炎予防接種証明書を求められます。当クリニックでも髄膜炎菌髄膜炎ワクチンの接種は可能です。

その他予防接種を要求される場合

留学する方は入学の条件として、学校ごとに指定されている予防接種証明書の提出が必要な場合があります。
未接種の予防接種ワクチンがある場合は早めに接種をしましょう。

英文診断書

英文診断書持病のある方 ・ アレルギーのある方 ・ 中高年、高齢者の方 は特に携帯することをお勧めします

英文診断書の目的は、持病の有無とアレルギーの有無、現在治療中の病気がある場合はその治療内容を明記することで、緊急時でもすばやい対応と的確な治療を行えるようにする為です。
英文診断書は健康な方も自分の医療情報を準備することは大切なことです。一般的な海外旅行では、短期間にあれこれ見て回る為に日常生活より忙しく、不案内な地理や時差、機構の急激な変化、休みのない日程スケジュール、なれない食事など原因で、体調を崩したり、事故や怪我にあったりすることは意外に多いものです。

まず自分の健康状態を確認しておきましょう。特に心臓病や腎臓病、糖尿病などで普段から薬が必要な人は、旅行にも必ず薬は必要です。持参する薬が麻薬や鎮痛剤、鎮静剤のような特殊麻薬扱いの時は医師から「英文薬剤証明書」を発行してもらいましょう。

例え英語が出来ても、薬には商品名と成分名があり、成分名が分からなければ海外では役に立ちませんので、薬そのものを医師に見せても困惑されることが多いです。そこで準備しておきたいのが英文の処方箋リストです。病名と薬(成分)の名称、1日当たりの摂取量を明記した英文処方箋リストを用意しておくことで万が一のときに困らないで済みます。旅行先や旅行期間、現在の病気の状態に応じて主治医の先生と相談してください。主治医の先生に直接書いてもらえる場合は問題ありませんが、英文診断書にあまりなじみがない医師もいらっしゃいますので、簡単な紹介状をお持ちいただければ、当院で一週間程で英訳いたします。

また、外国で医療を受けると、非常に高額になることが一般的のようです。海外旅行者保険への加入をおすすめします。見落としがちなのが虫歯の治療。多くの海外旅行者保険は歯科治療をカバーしていないために、運悪く海外で歯のトラブルに見舞われると高額な治療費を要することになりかねません。

メガネ、コンタクトレンズのトラブルもよくあることです。忙しい旅行中にあたふたしないように一対の予備は必ず携行しましょう。

常備薬の処方と英文処方箋リストの携帯

【基本対策 - 常備薬の処方】

【基本対策 - 常備薬の処方】

恒常的に使う薬と医療材料は旅行中でも必要ですので、旅行日数分+5~7日分の薬があることを確かめましょう。健康、生命維持に必要な薬や医療材料は機内持ち込みとして携帯すること。預け入れバックは行方不明になったり盗難にあう可能性があります。

旅行中に使う新し薬(例えば、マラリア治療薬、下痢止め、高山病の薬、時差ぼけのための薬)は普段使っている薬の作用を妨害しないことを確かめる必要があるため、医師と相談の上使用してください。

海外旅行後の注意事項

海外旅行から帰国後、体調の異常を感じたらすぐに医師に報告しましょう。その際、滞在先の国、期間、スケジュール内容をきちんと伝えることが大切です。

体調不良を感じたら

感染症は旅行先で発症することもありますが、感染した病気により潜伏期間が長い場合は帰国後に発症することもあります。特に熱帯地域を中心として海外には潜伏期間の長い疾患が数多くあります。具合が悪くなったら速やかに病院へ行きましょう。

基本知識

細菌やウイルス、寄生虫などが何らかの経路から体内に入り、繁殖して起こる病気を総称して感染症といいます。感染症はすぐに発病する場合と、潜伏期間をへて発病する場合があります。すぐに発病する場合は、旅行先で発熱や下痢が起こるので原因は分かりますが、潜伏期間が長いものは帰国後に症状が現れるため旅行が原因だとは気づかないこともあります。

感染症には感染症患者から他の人に伝染するものと、伝染しないものがあります。B型肝炎やHIVのように伝染する感染症の場合、他人に移さないよう充分な注意が必要です。

医療機関を受診する

潜伏期間は感染症の種類によってさまざまですが、命を脅かすものもありますので、帰国後しばらくして体調に異常を感じたらすみやかに病院の感染症科などの専門医に見てもらいましょう。
受診の際は、滞在国、期間、内容(食事の内容やどこで何をしたかなど)を詳しく伝えることが大切です。

海外渡航帰国時の健康診断

海外へ中・長期滞在をされる方は、日本への一時帰国の際や帰国後に健康診断の受診をお勧めいたします。
また、日本では6ヶ月以上海外で勤務される際には、その赴任前および帰国後に健康診断の実施が法律により義務付けられています。

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