インフルエンザワクチンの接種推奨時期
- インフルエンザワクチン接種後に抗体ができるまで個人差がありますが通常約2週間程度かかります。
- 日本で季節性インフルエンザが流行るのは例年12月~3月頃ですので、遅くても11月下旬~12月上旬には予防接種を受けておくのが望ましいです。
- 免疫機能が低下している状態ではワクチンを接種しても免疫が十分にできない可能性がありますので、主治医と相談しておくことをお勧めします。
インフルエンザワクチン接種によりインフルエンザを発症するか
- ンフルエンザワクチンは不活化ワクチンであり、接種によってインフルエンザを発症することはありません。
当院で接種可能なインフルエンザワクチン
インフルエンザの発生状況
インフルエンザは通常、毎年冬(11月~2月)に発生し、全世界に分布しています。
インフルエンザウイルスとは
インフルエンザ ウィルスはA、B、C型に分類されますが、さらにA型にもアジア型、香港型、ソ連型などがあります。これはウイルス表面の2種類の突起のヘムアグルチニン:H.ノイラミニダーゼ:Nで分けます。 抗原性は年毎に変動します。インフルエンザワクチン株は4価(A型2株、B型2株の計4株)で、より幅広く流行株をカバーすることが可能になります。
インフルエンザの感染原因と症状
感染経路
インフルエンザウイルスの感染経路は空気、飛沫感染です。毎年異なる抗原型が流行し、抗原型自体も少しずつ変化しています。日本のワクチンは鶏卵で増やしたウイルスから作られ、安全性の高いスプリット型のワクチンです。
症状
感染して発症するまで1日から3日と潜伏期は短く、ワクチンを接種していない方や抗体がない方が感染して、症状が出るのは早くて高率とされています(不顕性感染は少ない)。症状は急激な発熱(約40℃)に始まり、頭痛、腰痛などの関節痛、全身倦怠感などの症状と咳などの呼吸 症状ですが、二次感染もあります。あるいは幼少児や老人など全身症状の悪化などに気をつける必要があります(死亡者の多くは65歳以上の高齢者です)。高齢者では慢性気管支・肺疾患、心疾患、腎疾患などからの増悪が指摘されています。
インフルエンザを予防するには
予防接種をお勧めします。
海外出発2週間前に接種を受ける。
こまめな手洗い、うがいを徹底しましょう。
咳エチケット(マスク)をしましょう。
かかったあと、外出自粛をしましょう。
インフルエンザワクチンの種類と接種方法
インフルエンザワクチン(国産)
当院では毎年10月から接種開始可能です。 費用は医療機関により異なりますが、3000円~5000円ほどです。 インフルエンザワクチン接種は下記の方を除き任意接種です。
(1)65歳以上の方
(2)60~64歳で、心臓、じん臓若しくは呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活を極度に制限される方(概ね、身体障害者障害程度等級1級に相当します
(3)60~64歳で、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方(概ね、身体障害者障害程度等級1級に相当します)
※接種間隔:2回接種を行う場合の接種間隔は、免疫効果を考慮すると4週間おくことが望ましい。
インフルエンザワクチンの副反応
インフルエンザワクチンの安全性
インフルエンザワクチンは発病予防だけでなく、重症化を防ぐためにも接種をおすすめします。ワクチン接種によって発病や重症化を予防できるケースが多いです。
インフルエンザワクチンの副反応
<主な副反応>
- 過敏症:接種直後から数日中に起こることがあります。発疹、蕁麻疹、湿疹、紅斑、かゆみなど
- 全身症状:5〜10%の頻度で起こるようですが、一時的なものです。 発熱、頭痛、悪寒、倦怠感など
- 局所反応:10~20%の頻度で起こりますが、通常2~3日で消失します。 接種した部位の発赤、腫脹、疼痛などに加え、発疹、蕁麻疹、紅斑などもまれに起 こります。
- 強度の卵アレルギーのある方:強い副反応を生じる可能性がありますので必ず医師に申し出てください。
- 重大な副反応:アナフィラキシー様症状(蕁麻疹、呼吸困難、血管浮腫等)、急性散在性脳脊髄炎、ギラン・バレー症候群、けいれ、肝機能障害、喘息発作などが有ります。これらの症状を疑われた場合は、すぐに医療機関を受診してください。
インフルエンザの予防接種 卵アレルギー
インフルエンザワクチンは製造過程において発育鶏卵でワクチンウイルスを増殖させるため、数ng/ml程度の卵白アルブミン成分が混入する可能性があります。非常に微量ですが、卵を食べて重度のアレルギー症状が出る場合や卵白RASTクラス5以上の場合は慎重な対応が必要ですので専門医にご相談ください。麻疹やおたふく風邪ワクチンを接種されている方は、問題なく接種できると考えられています。
インフルエンザワクチン接種を推奨する人
- 生後6か月以上のすべての人。
- 下記の方はインフルエンザにかかると重症化しやすいため特に接種推奨となっています
- インフルエンザ流行期に妊娠中または妊娠予定の人
- 6か月~5歳未満の乳幼児
- アスピリンやサリチル酸含有薬を服用中、ライ症候群発症リスクのある小児
- 基礎疾患のある人(慢性呼吸器疾患、心疾患、腎疾患、神経疾患、血液・代謝性疾患)
- 免疫不全のある人(HIV感染者を含む)
- 高齢者
- 長期療養施設に入所中の方
- 上記リスク患者を取り囲む人(医療従事者、上記患者の介護者や保護者、家族など)
妊婦のインフルエンザワクチン接種
日本で生産されているワクチンは病原体をなくした不活化ワクチンで、妊娠中のすべての時期において接種しても胎児に悪影響を及ぼしたという報告はなく、妊婦は接種不適当者には含まれていません。接種する際は、かかりつけの産科の先生へご相談ください。
赤ちゃんのためのインフルエンザの予防接種
インフルエンザワクチンを接種した妊婦の赤ちゃんは、産まれた後も約6か月は抗体が持続するため、インフルエンザに感染しにくいというメリットがあります。 生後6か月未満の赤ちゃんはインフルエンザワクチンを打てませんので、生まれる前に接種して抗体を付けておくと安心です。
インフルエンザワクチンの有効性
- インフルエンザワクチンを接種することによるインフルエンザの発病防止効果は、小児で25〜60%、成人で50〜60%、重症化や入院を避けることができるのは70%といわれます。
- インフルエンザワクチンの有効性は、条件によって異なりますが、重症化や死亡に対する予防効果が見込まれます。
インフルエンザワクチンの効果持続期間
インフルエンザワクチンの効果持続期間は5か月程度と判断されています。
インフルエンザワクチン接種日のご予約について
インフルエンザワクチンは季節性のワクチンですが、ハッジやオムラへ行かれる方にも摂取が必要ですので、通年通して在庫しておりますが、3月頃から9月頃までの間にインフルエンザワクチンの接種をご希望の方は、在庫状況をお電話にてお問い合わせください。
トラベル科は予約制ですが、当日予約も可能です。
お電話またはWEBからご予約ください。
ご予約はこちらから
受付時間 9:00~18:00
診察受付時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
午後 10:00~13:00 | ● | ● | ● | ● | ● | × | × |
午後 14:30~17:30 | ● | ● | ● | ● | ● | × | × |
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同じシーズン中にインフルエンザに2回かかりますか?
インフルエンザにはA型、B型、C型がありますが、流行は主に「A型」と「B型」です。C型は感染力が弱いため、A型やB型のように流行することはあまりありません。
A型に2回かかるケース
国内で流行するインフルエンザA型にはH1N1型とH3N2型の2種類があり、一方のA型に感染した後、もう一方のA型に感染することがあります。
インフルエンザA型の次にB型にかかるケース
インフルエンザの流行パターンは毎年異なりますが、近年ではインフルエンザA型のピークの後にB型のピークを迎えることが多いため、インフルエンザA型の次にB型にかかることがあります。
インフルエンザワクチンは予防接種だけでインフルエンザウイルスへの感染を完全に防ぐことはできませんが、感染しにくくしたり、発症しても症状を軽減することができます。 -
インフルエンザと診断されたら外出を控える期間
学校保健安全法(昭和三十三年文部省令第十八号)では、以下をインフルエンザによる出席停止期間としており、当院も参考にしております。
「発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過するまで」
※病状により医師において感染のおそれがないと認めた時はこの限りではありません。
一般における法律はありませんので、各職場へご確認ください。