当院で接種可能な麻疹ワクチン

麻疹の発生状況

日本を含めて世界中にある病気です。

麻疹ワクチンの接種をお勧めする方

日本では、定期予防接種に指定されています。日本でも毎年発病の報告がされています(東京都感染症発生動向調査より)ので、生後12~24か月のうち出来るだけ早く接種しましょう。

※妊婦はこれらの生ワクチンの接種は避ける。

※また、このワクチンの接種後は少なくとも2か月以内には妊娠を避けるように気をつける。

麻疹の感染原因と症状

麻疹の感染経路

  • 麻疹(はしか)の主な感染経路は空気感染(飛沫核感染)です。 麻しん患者が咳やくしゃみをして、空気中に麻疹ウイルスが放出され、そのウイルスを吸い込むことことで麻疹に感染する可能性があります。ウイルスが付着した手で口や鼻に触れることによる「接触感染」もあります。
  • 麻疹(はしか)の感染力は非常に強く、免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ100%が発症します。
  • 麻疹発症者1名に対して12~14人の人が感染するとされています。インフルエンザは1~2人と言われていますので、感染力は大変強いことがわかります。
  • 感染しても発症しない不顕性感染はほとんどなく、感染した90%以上の人が発症します。
  • 麻疹を発症した人が周囲に感染させる期間は、発疹が出現する約4日前から発疹が出現した後の約4~5日です。特に感染力が強い時期は発疹が出る前の期間です。

症状

伝染力が強く、発熱、咳、鼻水、めやに、発疹が主な症状です。3、4日間は38℃前後の熱で、一度おさまりかけたと思うとまた39~40℃の高熱と発疹が出てきます。合併症状として気管支炎、肺炎、中耳炎や脳炎があります。

麻疹を予防するには

対象年齢のうちに定期予防接種をしましょう。
成人になってからも任意で予防接種が受けられます。接種歴が不明であれば、4週間以上の間隔を空けて、2回接種をお勧めします。

麻疹の抗体検査も実施しております。麻疹に対して抗体があるかどうかご不明な方は麻疹抗体検査をお勧めいたします。ご希望の方は、お気軽にお問合わせください。麻疹抗体検査の結果が出るまでには2~3日かかります。

麻疹ワクチンの種類と接種方法

麻疹ワクチン(国産)

接種回数:1回または2回(4-8週間後)
抗体価持続期間:20~30年
初回接種(0.5ml)
 

麻疹風疹混合ワクチン MR(国産)

接種回数:1回または2回(4-8週間後)
抗体価持続期間:20~30年
初回接種(0.5ml)
 

麻疹おたふくかぜ風疹混合ワクチン MMR(輸入)

接種回数:1回または2回(4-8週間後)
抗体価持続期間:20~30年
販売元:GlaxoSmithKline社
 

麻疹ワクチンについて
麻疹ワクチンは生ワクチンといわれる種類のワクチンです。生ワクチン同士の同日接種や不活化ワクチンとの同時接種も可能です。但し、日本では予防接種実施要領により、生ワクチンを接種すると基本的に1ヶ月間は他のワクチンを接種できませんので、接種するワクチンの順番に気をつける必要があります。当クリニックで接種される方は、初回来院時にワクチン接種のスケジュールを立ててから接種開始しますのでご安心ください。

麻疹の流行国

麻疹の主な流行国

アフリカ地域

  • 東アフリカ地域 マダガスカル、ソマリア、スーダン
  • 中央アフリカ地域
  • ナイジェリア、コンゴ、チャド
  • 西アフリカ地域ギニア
  • 北アフリカ地域チュニジア
  • 中東地域レバノン、イエメン、パキスタン、イラク
  • 欧州地域ウクライナ、カザフスタン、ジョージア、ロシア、トルコ、キルギスタン
  • 北アメリカ大陸アメリカ
  • 南アメリカ大陸ブラジル、ベネズエラ、コロンビア
  • 南アジア地域パキスタン、バングラディッシュ
  • 東南アジア地域ミャンマー、タイ、フィリピン、ベトナム
  • 南太平洋諸島トンガ、フィジー、アメリカ領サモア

麻疹ワクチンについて

MMRワクチンの成分
当院で国際的に広く使用されているMMRワクチン(麻しん・ムンプス・風しん混合ワクチン)Priorix®を取り扱っています。弱毒化生ワクチンで、病原体となるウイルスや細菌の毒性を弱めて病原性をなくしたものを原材料として作られます。

麻しんワクチン・MR(麻しん風しん混合)ワクチンの成分
麻しんワクチンやMR(麻しん風しん混合)ワクチンも弱毒化生ワクチンで、病原体となるウイルスや細菌の毒性を弱めて病原性をなくしたものを原料として作られています。これらのワクチンは国内生産しています。

麻疹を予防するには

  • 2006年度から1歳児と小学校入学前1年間の小児の2回接種制度が始まりました。
  • 2008年度から2012年度の5年間は、中学1年生と高校3年生相当年齢の人に2 回目のワクチンが定期接種として導入されていました。
  • 2回接種していない方は、MRワクチンの接種を推奨します。
  • 罹患歴や接種歴が不明な方は、麻疹抗体検査で調べることができます。

MRワクチンの抗体価獲得率
1回の麻しんワクチン接種により免疫ができる割合(抗体陽転率)は約95%です。確実に免疫をつけるために2回接種が推奨されています。

麻疹ワクチン・MRワクチンの副反応

  • 主な副反応は発熱と発疹で、これらの症状は接種後4~14日に多く見られます。
  • 接種直後~数日中に過敏症状として考えられる発熱、発疹、かゆみなどが現れることがありますが、通常は1~3日で治ります。
  • 急なアレルギー反応として、まれにワクチン添加物により、接種直後(30分以内)に接種部位の発赤腫脹、じんましん、呼吸困難などのアナフィラキシーショック症状が出る場合がありますので、接種後30分は接種医療機関にいるなどして様子をみてください。

MMRワクチン(麻疹・ムンプス・風疹)の副反応

  • 成人では、MMRワクチン接種をすることによる予防効果は副反応のリスクを上回るといわれています。
  • 一般的な副反応は接種後一時的な軽度の発疹、発熱、腫れ、または関節の痛みとこわばりなどが現れますが、通常は数日で治ります。
  • アナフィラキシーショック症状が出る場合がありますので、接種後30分は接種医療機関にいるなどして様子をみてください。

麻疹の血液検査と抗体価

  • 麻しんに対して免疫がどのくらいあるかは血液検査で調べることができます。
  • 麻疹抗体検査の結果、抗体がない、あるいは抗体があってもその量が少ない(抗体価が低い)場合は、麻疹ワクチンの予防接種を受けて、麻疹に対して免疫をつける必要があります。

麻疹ワクチン・MRワクチンの費用

  • 定期接種:
    第1期:1歳代で1回接種できます。地域で流行しているときは、自費で生後6か月からでも受けられますのでかかりつけ医に相談してください。 第2期:小学校入学の前年(幼稚園や保育園の年長クラス)1年間に1回接種します。この1年間に接種しなかった場合は定期接種の扱いとならず、接種費用も自己負担となりますので、できるだけ早く(遅くとも夏休み前までに)2回目を受けることが大切です。
  • 自治体によっては、助成事業で抗体検査や接種を行っている場合があります。
  • 上記のどちらにも該当しない方は、任意接種扱いとなり保険適用外です。

麻疹ワクチン接種のご予約について

トラベル科は予約制ですが、当日予約も可能です。
お電話またはWEBからご予約ください。

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03-5783-5521
受付時間 9:00~18:00
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